メインコンテンツにスキップ
バージョン: v2.3.1

Linuxディストリビューションサポート

概要

WailsはLinuxをサポートしていますが、すべてのLinuxディストリビューションに対してインストール手段を提供することは困難であるため、行っていません。 その代わりにWailsでは、アプリケーション開発に必要なパッケージが、システムのパッケージマネージャを介して利用可能かどうかを判断します。 現在、以下のパッケージマネージャをサポートしています:

  • apt
  • dnf
  • emerge
  • eopkg
  • nixpkgs
  • pacman
  • zypper

パッケージ名の追加

あなたが使用しているディストリビューションが、Wailsがサポートしているパッケージマネージャを使用していたとしても、パッケージ名が想定と異なっている場合があります。 例えば、Ubuntuの派生ディストリビューションを使用している場合、gtkのパッケージ名が異なる場合があります。 Wailsは、パッケージ名のリストを繰り返し処理することで、正しいパッケージを見つけようと試みます。 パッケージ名のリストは、v2/internal/system/packagemanagerディレクトリ内に、パッケージマネージャごとのファイルで格納されています。 下記は、v2/internal/system/packagemanager/apt.goの例です。

このファイルでは、パッケージのリストはPackages()メソッドによって定義されています:

func (a *Apt) Packages() packagemap {
return packagemap{
"libgtk-3": []*Package{
{Name: "libgtk-3-dev", SystemPackage: true, Library: true},
},
"libwebkit": []*Package{
{Name: "libwebkit2gtk-4.0-dev", SystemPackage: true, Library: true},
},
"gcc": []*Package{
{Name: "build-essential", SystemPackage: true},
},
"pkg-config": []*Package{
{Name: "pkg-config", SystemPackage: true},
},
"npm": []*Package{
{Name: "npm", SystemPackage: true},
},
"docker": []*Package{
{Name: "docker.io", SystemPackage: true, Optional: true},
},
}
}

お使いのLinuxディストリビューションが、libgtk-3パッケージがlib-gtk3-devという名前で配布されていると仮定しましょう。 その場合、次の行を追加することで、対応することができます:

func (a *Apt) Packages() packagemap {
return packagemap{
"libgtk-3": []*Package{
{Name: "libgtk-3-dev", SystemPackage: true, Library: true},
{Name: "lib-gtk3-dev", SystemPackage: true, Library: true},
},
"libwebkit": []*Package{
{Name: "libwebkit2gtk-4.0-dev", SystemPackage: true, Library: true},
},
"gcc": []*Package{
{Name: "build-essential", SystemPackage: true},
},
"pkg-config": []*Package{
{Name: "pkg-config", SystemPackage: true},
},
"npm": []*Package{
{Name: "npm", SystemPackage: true},
},
"docker": []*Package{
{Name: "docker.io", SystemPackage: true, Optional: true},
},
}
}

パッケージマネージャの追加

新しいパッケージマネージャを追加するには、次の手順を実行します:

  • v2/internal/system/packagemanagerに、<pm>.goという名前の新しいファイルを作成します。<pm>はパッケージマネージャの名前です。
  • pm.goの中で、PackageManagerインターフェースを実装した構造体を定義します:
type PackageManager interface {
Name() string
Packages() packagemap
PackageInstalled(*Package) (bool, error)
PackageAvailable(*Package) (bool, error)
InstallCommand(*Package) string
}
  • Name()メソッドで、パッケージマネージャの名前を返すように実装します。
  • Packages()メソッドで、依存関係の候補ファイル名を提供するpackagemapを返すように実装します。
  • PackageInstalled()メソッドで、引数で渡されたパッケージがすでにインストールされている場合はtrueを返すように実装します。
  • PackageAvailable()メソッドで、引数で指定されたパッケージがインストールはされていないけれどもインストール可能であるならtrueを返すように実装します。
  • InstallCommand()メソッドで、引数で指定されたパッケージをインストールするための正確なコマンドを返すように実装します。

他のパッケージマネージャのコードを参考にして、これらのコードがどのように動作するか把握してください。

リマインド

新しいパッケージマネージャを追加した場合は、このページも忘れずに更新してください。